会計検査院、税金の徴収漏れ指摘 徴収不足は前年比46%減の2億6,000万円
2018/11/27更新
会計検査院がこのほど公表した2017年度決算検査報告によると、各省庁や政府関係機関などの税金のムダ遣いや不正支出、経理処理の不適切などを指摘したのは374件、1,156億9,880万円(348件分)にのぼった。前年度に比べると、指摘件数は49件減ったものの、指摘金額では、前年度(874億4,130万円)に比べて約32%増加している。指摘金額とは、租税や社会保険料等の徴収不足額を始め、補助金等の過大交付額などである。
財務省に対しては、法令違反に当たる不当事項として、税金の徴収額の過不足2億6,673万円(前年度:4億8,788万円)が指摘された。38税務署において、納税者58人から税金を徴収するに当たり、徴収不足が60事項、2億6,273万円、徴収額過大が1事項、400万円だった。
前年度は、36署において徴収不足が56事項、4億8,788万円(徴収過大はゼロ)だったので、徴収不足は約46%減少したことになる。
徴収が過不足だった61事項について、税目別にみてみると、「法人税」が25事項(うち1事項は徴収過大400万円)で徴収不足が1億2,629万円と最も多く、以下、「申告所得税」17事項、同3,473万円、「消費税」11事項、同5486万円、「相続・贈与税」5事項、同3,877万円、「復興特別法人税」3事項、同806万円だった。
これらの徴収過不足額については、会計検査院の指摘後、全て徴収決定または支払決定の処置がとられている。