じわじわと浸透するキャッシュレス決済 「スマホ決済」「クレカなし」が今後の軸に?
2019/7/25更新
2019年7月1日にリリースされたセブン–イレブン・ジャパンのスマホ決済サービス「セブンペイ」が、相次ぐ不正アクセス・利用で新規登録停止へ追い込まれた。セキュリティの甘さや危険性を指摘する声もあり、キャッシュレス化の動きが鈍くなることが懸念されているが、杞憂のようだ。
いま、大きく存在感を増しているのがスマホ決済だ。マーケティングリサーチ大手のマクロミルが今年4月に発表した調査結果によれば、2018年10月には11.8%だったスマホ決済の利用率は半年で19.4%まで増え、決済方法で最も大きな伸びを見せた。また、これまではスマホを専用端末にかざす「タッチ式」が多かったが、高額な端末を必要としない「QRコード式」が急増。「利用したことがある」と回答した人は34.7%から67.0%と大幅に増加した。
一方、従来の主流だったクレジットカードが軽視される傾向にある。コンビニ後払い決済サービスを展開するネットプロテクションズの調査は、セキュリティへの不安から「クレジットカードを持っていても情報登録に抵抗がある層」からの需要の高まりを受け、クレジットカードなしで利用できるサービスが増えていると指摘する。いうまでもなく、「誰が」「いつ」「どこで」「何を」購入したのかデータが残るスマホ決済は、マーケティング情報の宝庫だ。多数のサービスが乱立する競争時代、何が受け入れられ、淘汰されていくのか、目を光らせる必要があるだろう。