LINEがネット証券と提携、約70億円を投資 資産運用事業に参入を決めた理由とは?
2018/1/29更新
SNS大手のLINEは、1月18日に2015年創業のネット証券会社FOLIO(フォリオ)と資本業務提携を締結し、約70億円を投資したと発表。ゴールドマン・サックスや三井物産などと共同だが、半分以上はLINEによるものだと報じられている。
FOLIOは「資産運用をバリアフリーに。」をミッションに掲げ、10万円前後から分散投資ができるサービスを展開。「ドローン」や「ガールズトレンド」といったテーマを選べば複数の企業の投資ができる仕組みが特徴。若年層をターゲットとした本サービスは20~30代がコア利用者層で、国内月間利用者数7,100万人以上と大規模なユーザー基盤を持つLINEとの提携は、願ってもないものではないか。
LINE側のメリットは、同社の収益構造を見れば読み解くことができる。収益の柱は、ゲーム、スタンプ、広告の3つ。いずれも安定した売上をあげているが、トレンドの移り変わりに左右されるリスクは否めない。そこで、ゲームやマンガといったコンテンツだけでなく、決済やショッピングといった生活に密着したプラットフォームになることを目指しているのだ。すでに決済では「LINE Pay」を実施しているが、より強固に“お金”との結びつきを強めるにユーザーを資産運用のマーケットに巻き込むのが狙い。この賭けが吉と出るか凶と出るか、今後の動きから目が離せない。