2022年税関の輸入差止件数公表
3年連続2万6千件超の高水準
2023/4/6更新
2022年の税関における知的財産侵害物品の輸入差止件数は2万6942件で、前年比では
▲4.7%減少したものの、3年連続で2万6千件を超え、高水準で推移していることを、
財務省がこのほど公表した。輸入差止点数は88万2647点で同7.7%増と増加した。1日
平均で73件、2418点の知的財産侵害物品の輸入を差し止めていることになる。
輸入差止価額は、正規品であった場合の推計で約186億円にのぼる。
仕出国(地域)別にみると、輸入差止件数は、「中国」を仕出しとするものが2万461
件(構成比75.9%、前年比▲6.5%)で、引き続き高水準にある。次いで、「ベトナム」
が2135件(前年比▲29.6%)、「台湾」が1427件(同約7倍)、「韓国」が649件(同
10.2%増)と続いた。
輸入差止点数でも、「中国」が67万1133点(構成比76.0%、同9.0%増)と、件数、
点数ともに中国を仕出しとするものの構成比が依然高い。
知的財産別にみると、輸入差止件数は、偽ブランド品などの「商標権侵害物品」が2
万5705件(構成比94.6%、前年比▲6.3%)と大半を占め、次いで、偽キャラクターグ
ッズや音楽CDなどの「著作権侵害物品」が841件(前年比24.8%増)。輸入差止点数
についても、「商標権侵害物品」が54万8972点(同62.2%、同▲11.7%)と6割強を占
め、次いで「著作権侵害物品」が16万2896点(同69.1%増)と大幅に増加した。