事業再構築補助金 特別枠の採択結果が公表 応募5,181社中、採択件数は2,866件
2021/6/23更新
経済産業省は6月16日、事業再構築補助金「緊急事態宣言特別枠」の第1回公募の採択結果を公表した。これによると、今回の公募では5,181社(要件を満たした申請件数は4,326件)から応募があり、そのうち採択されたのは2,866件。この特別枠は、金融事態宣言下で売上にマイナスの影響を受けた企業を支援する性格が強く、審査において加点があったことから採択率が50%を優に超えているが、今後公表される「通常枠」「卒業枠」に関してはもう少し採択率が下がることが想定される。
なお、第1次公募「特別枠」に採択された各事業の概要は、補助金のサイトで閲覧できるので興味のある方はご覧いただきたい。
ところで、経済産業省が想定している本補助金の採択件数は全類型トータルで約67,000社。予算規模約1兆1,400億円と非常に大規模であることから、一部では大盤振る舞いを期待する声もあったが、5月31日に行われた「行政事業レビュー」の中で「予算ありきで採択をすると、本来自ら投資すべき事業や、当初より撤退が予定されていた事業に対する補助が行われることになりかねないため、審査を厳格に行うべき」と、外部の有識者から釘を刺されている。
また、レビューでは「審査基準が全て定性的」「可能な限り審査基準は定量的に設定することを検討すべき」といった指摘もされたほか、同補助金の担当課長から「(第1次公募の内容を踏まえ)どういう事業転換をお勧めしていくべきか、指針の中に追加したい。3~5次の申請では、事業再構築指針の見直しも検討していく」といった発言もあったことから、7月以降に開始される第3次公募から、審査基準や審査の傾向が変化することも予想される。