トピックス|仙台第一会計・佐々木泰斗税理士事務所(宮城県仙台市)

トピックス

2011.07.25 平成23年度改正税法について

現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制の整備を図るための所得税法の一部
を改正する法律が公布、施行されました(公布・施行日:平成23年6月30日)。
いくつかの改正点をとりあげていきます。

年金所得者の申告手続きが簡素化されます。
(1)、 公的年金等の収入金額が400万円以下で、かつ、その年金以外の所得の金額が
20万円以下の人は、確定申告不要となりました。

(2)、公的年金等に係る源泉徴収税額の計算について控除対象とされる人的控除の範囲に
 寡婦(寡夫)控除を追加するとともに、公的年金等の受給者の扶養親族等申告書の
 記載事項について、所要の整備が行われることになりました。
 *上記(2)の改正は、平成25年1月1日以後に支払うべき公的年金等について適用さ
  れます。「平成25年分の公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」は、前年の秋に
  郵送されますので、該当される方で、この扶養控除申告書を提出する際には
記載もれのないようご注意ください。

所得税の確定申告書の提出期間の見直し
 申告義務のある人の還付申告書は、現行その年の翌年2月16日から3月15日まで
となっておりましたが、その年の翌年1月1日から提出できることとなりました。


2011.07.15 「グループ法人税制」について(2)

「グループ法人税制」について(2)

(1)繰り延べられた譲渡損益は、譲受法人において、譲渡損益調整資産の‐渡⊇却I床全垢┃ぢ濺櫃讚ソ却などの一定の事由が発生したときに一定の金額が益金の額又は損金の額に算入されることになっています。

<事例>
 内国法人G1は完全支配関係のある他の内国法人G2に対して譲渡損益調整資産を譲渡して、その譲渡に係る譲渡損益を繰り延べました。
 その後、譲渡を受けた他の内国法人G2が完全支配関係のある別の内国法人G3にその譲渡損益調整資産を譲渡しましたが、完全支配関係のあるグループ内の法人間の譲渡であることから、G1は譲渡損益の戻入処理を行うことなく、繰り延べたままにしておかなければならないのでしょうか。

<回答>
 内国法人が完全支配関係のある他の内国法人に譲渡した譲渡損益調整資産に係る譲渡利益額又は譲渡損失額を繰り延べた場合において、その譲受を受けた他の内国法人においてその譲渡損益調整資産の譲渡、償却、評価換え、貸倒れ除却等の事由が生じたときは、その譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額は所定の計算により算出した金額を益金の額又は損金の額に算入する(戻しいれる)こととされています。
 上記の譲渡からは、完全支配関係のある別の内国法人への譲渡が除かれていませんので、譲渡損益調整資産をG1から取得したG2が、さらにその資産をグループ内のG3に譲渡した場合には、G1は繰り延べた譲渡損益を戻しいれることになります。
 一方、G2は、その譲渡損益調整資産をG3に譲渡したことにより生じた譲渡利益額または譲渡損失額に相当する金額を損金の額または益金の額に算入して譲渡損益を繰り延べることになります。


2011.07.07 「グループ法人税制」について(1)

グループ法人税制」について(1)

 企業グループの一体的運営が増加している中、課税の中立性や公平性確保等の観点から、
平成22年10月1日以後、次のような制度が適用されることとなりました。

(1)100%グループ内の法人間の資産の譲渡取引等
  内国法人が一定の資産(譲渡損益調整資産)をその内国法人との間に完全支配関係が
  ある他の内国法人に譲渡した場合には、譲渡の時点においては譲渡利益額又は譲渡損失額
 を計上しない(繰り延べる)こととされています。
  この制度の対象となる譲渡損益調整資産とは、固定資産、土地、有価証券、金銭債権
  及び繰延資産とされています。また、その譲渡直前の帳簿価額が1,000万円に満たない
  資産は対象外とされています。

(2)100%グループ内の法人間の寄附
  内国法人が完全支配関係がある他の内国法人に対して支出した寄附金の額は、その支出
 した内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入されないこととされて
 います。また、内国法人が完全支配関係がある他の内国法人から受けた受贈益の額は、その
 受贈益を受けた内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しないことと
 されています。

(3)100%グループ内の法人間の受取配当等
  法人が受ける完全子法人株式等に係る配当等の額については、負債の利子の額を控除せず、
 その全額を益金不算入とすることとされています。

※ちょっと難しいですが、「完全支配関係」の定義は次のようになっています。
  
   完全支配関係とは、一の者が法人の発行済株式もしくは出資の全部を直接または間接に
  保有する関係及び一の者との間に当事者間の完全支配の関係がある法人相互間の関係をいう
  こととされています。


2011.04.11 中小企業向け資金繰り支援策

 中小企業庁より「中小企業向け資金繰り支援策ガイドブック」が発表されていますので掲載致します。皆様のご参考になりましたら幸いです。
 また当事務所では、資金繰りから税務までご相談に対応しておりますので、どうぞ、お気軽にお問い合わせください。

(以下、中小企業庁HPより抜粋)

 東日本大震災による災害の影響で、事業所、工場等の主要な事業用資産に、倒壊・火災等の直接的な被害を受けた事業者に加えて、間接的に被害を受けた事業者についても、ご利用できる制度があります。

◆東日本大震災による災害に対する資金繰り支援策
機テ段盟蠱盟觚・中小企業電話相談ナビダイヤルの設置
 日本政策金融公庫(略称 日本公庫)、商工組合中央金庫(略称 商工中金)、信用保証協会(略称 保証協会)の公的金融機関、商工会議所、商工会連合会、中小企業団体中央会、中小企業基盤整備機構支部、経済産業局等に「特別相談窓口」を設置しています。
 また、1つの窓口で資金繰りなど幅広く相談ができる「中小企業電話相談ナビダイヤル」を実施します。
 0570-064-350(土日・祝日含む9:00〜17:30)
(最寄りの経済産業局等の中小企業課に繋がります。)

※今後、施策内容の追加等の可能性もございますので、最新の施策内容については、各制度のお申し
  込み先窓口に御確認下さい。

供ト鏈卉羮企業者の既往債務の負担軽減(日本公庫・商工中金・保証協会)
 東日本大震災による被災中小企業者の資金繰りに重大な支障が生じないよう、返済猶予など既往債務の条件変更に柔軟に対応します。この点は、民間金融機関に対しては、金融庁・日本銀行から3月11日に要請済み、公的金融機関に対しては経済産業省から3月14日に要請済みです。
 また、日本公庫・商工中金においては、被災後、返済期日が到来していても、返済猶予の申込みすら困難な状況が続くことが予想されるため、遅れて申込みをした場合でも、遡及して返済猶予に対応します。
 さらに、被災中小企業者の実情に応じ、本人確認等の審査書類の簡素化、契約手続きの迅速化等を通じて、窓口における親身な対応、適時適切な貸し出し、柔軟な条件変更を行います。

掘ズ匈寡旧貸付(日本公庫)・危機対応業務(商工中金)
<直接被害を受けた方、間接被害を受けた方の両方が対象>
1.制度概要
 長期・低利の資金(設備資金、運転資金)を融資するものです。東日本大震災の被災中小企業者がご利用になれます。

2.制度内容
 ‖濾娶妥抒曄日本公庫
           中小企業事業1.5億円 / 国民生活事業3千万円(別枠)
           商工中金1.5億円(別枠)
 貸付利率(※):日本公庫
           中小企業事業1.75% / 国民生活事業2.25%
           商工中金1.75%
(※)貸付期間5年以内の基準利率(平成23年3月12日現在)。利率は返済期間等の事情により変動。

3.特別措置の対象者
 以下に該当する中小企業者等については、金利の特別措置(上記貸付利率▲0.9%)が受けられます。(貸付後3年間、借入額のうち1千万円が上限。)
 ○直接被害を受けた方:事業所又は主要な事業用資産について、全壊、流失、半壊、床上浸水その他
  これらに準ずる被害を受けた方(※1)
 ○間接被害を受けた方:被災事業者の事業活動に相当程度依存している等の要件を満たす方(※2)

※1.事後(融資実行後を含む)の提出でも可能ですが、原則として、市区町村等からの罹災証明書が
   必要です(写しで可)。
※2.直接の被害を受けた事業者(取引先)の罹災証明の写しが必要になります(罹災証明書の写しの
   入手が困難な場合、事後の提出を前提に申し込むことができます。写しの提出が困難な事情がご
   ざいましたらお申し込み先にご相談ください。)。
   直接の被害を受けた事業者との取引依存度が2割以上の中小企業者等であって、
  ー敍申込後3ヶ月の売上額若しくは受注額が前年同期に比して4割以上減少すると見込まれる又は
  ⊆敍申込直前2ヶ月の売上額若しくは受注額が前年同期に比して3割以上減少した方が対象です。
   被害証明申請書に必要事項を記載の上、お申し込み先にご提出ください。

4.お申し込み先
 日本公庫又は商工中金の支店にお申し込み下さい。

検ズ匈牡愀己歉據癖歉擽┣顱
<直接被害を受けた方が対象>
1.制度概要
 金融機関から事業再建資金の借入を行う場合、保証協会が保証します。東日本大震災による災害により直接的に被害を受けた中小企業者がご利用になれます。

2.制度内容
 (歉攜妥戞〔誼簡檻言號円、最大2億8千万円
  ・一般保証と別枠。セーフティネット保証と同枠。
  ・融資額の全額を保証。
  ・8千万円を超える無担保保証にも柔軟に対応。
 ∧歉變僧─ヽ洞┣饅蠶蠅里燭瓠各協会にお問い合わせください。
 資金用途 事業再建資金
 な歉擺間 個別に各保証協会とご相談ください。
 ナ歉攷諭  原則不要(代表者保証は必要。)

3.本制度の対象者
 当該災害により、事業所、工場、作業所、倉庫等の主要な事業用資産に、倒壊・火災等の直接的な被害を受けた中小企業者がご利用になれます。原則として、被害を受けた事業所の所在地の市区町村等からの罹災証明書が必要です(写しで可)。
 ただし、災害救助法適用地域(厚生労働省ホームページ参照)においては、申込者が激甚災害による被害を受けたものの、保証申込み時点で、市区町村等の罹災証明書の入手が困難な場合については、事後(保証申込や融資実行後を含む)に提出頂いて差し支えありません。
 なお、上記の中小企業者であれば、被災した地域以外の保証協会でも利用可能です。例えば、本店所在地が大阪市の企業で、被災地にある工場等が直接的な被害を受けた場合には、大阪市信用保証協会を利用することが可能です。

4.お問い合わせ先
 信用保証協会にお問い合わせ下さい。

◆平成23年度の資金繰り支援策
后ゥ察璽侫謄ネット貸付(日本公庫)・危機対応業務(商工中金)
<直接被害を受けた方、間接被害を受けた方の両方が対象>
1.対象者
 社会的、経済的環境の変化により、一時的に売上や利益が減少する等、業況が悪化している事業者等
※以下のいずれかの要件を満たし、かつ、「中長期的にみて業況が回復し、発展することが見込まれる」
  必要があります。
 イ)最近の決算期における売上高が前期若しくは前々期に比して10%以上減少していること、又は最
    近3か月間の売上高が前年同期若しくは前々年同期を下回り、今後も売上減少が見込まれること
 ロ)最近の決算期における純利益額又は売上高経常利益率が前期又は前々期に比し悪化していること
 ハ)最近の取引条件が回収条件の長期化又は支払条件の短縮化等により悪化していること
 ニ)社会的な要因(災害、事故、大型倒産、風評被害等)による一時的な業況悪化により資金繰りに
    著しい支障をきたしていること又はきたすおそれのあること等

2.制度内容
※ 以下の Ν△料蔀屬砲弔い討蓮更なる緩和措置が適用される場合がありますので、日本公庫にお問い合わせ下さい。
 ‖濾娶妥抒曄中小企業事業7億2千万円
           国民生活事業一般貸付とは別枠で4,800万円
           商工中金7億2千万円
 貸付利率: 基準金利(5年以内(平成23年3月12日現在))
           中小企業事業1.75%
           国民生活事業2.25%
           商工中金1.75%

※1:特に業況が悪化している等の条件に合致する中小企業者に対しては、最大で0.5%の金利引下
    げ措置あり
※2:ただし、貸付利率が3.0%を超える場合には、金利減免措置あり(中小企業事業)

 B濾婀間:
  運転資金8年以内(据置期間3年以内)
  設備資金15年以内(据置期間3年以内)

3.お申し込み先
 日本公庫又は商工中金の支店にお申し込み下さい。

此ゥ察璽侫謄ネット保証(5号)
<直接被害を受けた方、間接被害を受けた方の両方が対象>
1.制度概要
 ‖仂歇
  指定された業種(※1)に属し、売上高の減少等(※2)について、市区町村の認定を受けた中小企業
  が対象です。
※1:平成23年4月1日〜9月30日については原則全業種である82業種が対象(農林水産業、金融業等
    は対象外)
※2:基準(平成23年4月1日〜9月30日については、以下イ)〜ハ)のいずれかを満たす必要がありま
    す)
 イ)最近3か月の売上高等が前年同期比5%以上減少
 ロ)製品等原価のうち20%を占める原油等の仕入価格が20%以上、上昇しているにもかかわらず、製
    品等価格に転嫁できていない中小企業者
 ハ)東日本大震災の発生後、原則として最近1か月間の売上高等が前年同月比20%以上減少、か
    つ、その後2か月間を含む3か月間の売上高等が前年同期比20%以上減少が見込まれること

 ∧歉攜妥戞〔誼簡檻言號円、最大2億8千万円
  ・一般保証と別枠。災害関係保証と同枠。
  ・融資額の全額を保証。
 J歉擲箙隋。隠娃亜麒歉
 な歉變僧─∧歉擺間 各信用保証協会にお問い合せ下さい。

2.お申し込み手続の流れ
 〕用者の本店(個人事業主は主たる事業所)所在地の市区町村の商工担当の窓口に認定申請(そ
   の事実を証明する書面等があれば添付)し、
 認定書の発行を受け、
 G定書を持参して、希望の金融機関又は信用保証協会に保証を申し込む必要があります。

3.お問い合わせ先
 信用保証協会にお問い合わせ下さい。


 資金繰り支援のご相談窓口の一覧は、↓ PDFファイルをダウンロードすることでご覧になれます。


2011.04.07 災害に関する主な税務上の取扱いについて

 災害に関して法人や事業を営む個人が支出する費用などの現行の主な税務上の取扱いについては、次のとおりとなっていますので、ご参考にしてください(取扱いの詳細は、それぞれの法令、通達をご覧ください。)。

法人税及び所得税共通
(1) 災害により滅失・損壊した資産等
 法人の有する商品、店舗、事務所等の資産が災害により被害を受けた場合に、その被災に伴い次のような損失又は費用が生じたときには、その損失又は費用の額は損金の額に算入されます。
なお、事業を営む個人の有する事業用資産についても、同様となります。
 ‐ι覆筝矯猯租の棚卸資産、店舗や事務所等の固定資産などの資産が災害により滅失又は損壊
   した場合の損失の額
 損壊した資産の取壊し又は除去のための費用の額
 E攤修修梁召両祿科の除去のための費用の額

(法人税法第22条第3項、所得税法第37条第1項、第51条第1項)

(2) 復旧のために支出する費用
 法人が、災害により被害を受けた固定資産(以下「被災資産」といいます。)について支出する次のような費用に係る資本的支出と修繕費の区分については、次のとおりとなります。
 “鏈匯饂困砲弔い討修慮蕎を回復するための費用は、修繕費となります。
 被災資産の被災前の効用を維持するために行う補強工事、排水又は土砂崩れの防止等のために支
   出する費用について、修繕費とする経理をしているときは、この処理が認められます。
 H鏈匯饂困砲弔い道拿个垢詒駘()瑤廊△乏催するものを除きます。)の額のうち、資本的支出か
   修繕費か明らかでないものがある場合、その金額の30%相当額を修繕費とし、残額を資本的支出と
   する経理をしているときは、この処理が認められます。

なお、これらの取扱いは、事業を営む個人においても同様となります。

(法基通7−8−6、所基通37−11、37−12の2、37−14の2)

(注) 法人が災害により被害を受けた製造設備に対して支出する修繕費用等について、企業会計上、適
    正な原価計算に基づいて原価外処理(費用処理)をしているときは、税務上もこの処理が認められ
    ます。

(3) 従業員等に支給する災害見舞金品
 法人が、災害により被害を受けた従業員等又はその親族等に対して一定の基準に従って支給する災害見舞金品は、福利厚生費として損金の額に算入されます。
また、法人が、自己の従業員等と同等の事情にある専属下請先の従業員等又はその親族等に対して一定の基準に従って支給する災害見舞金品についても、同様に損金の額に算入されます。
なお、事業を営む個人においても同様に取り扱われます。

(措通(法)61の4(1)−10(2) 、61の4(1)−18(4) )

(4) 災害見舞金に充てるために同業団体等へ拠出する分担金等
 法人が、所属する同業団体等の構成員の有する事業用資産について災害により損失が生じた場合に、その損失の補てんを目的とする構成員相互の扶助等に係る規約等に基づき合理的な基準に従って、同業団体等から賦課され、拠出する分担金等は、その支出する事業年度の損金の額に算入されます。
なお、この取扱いは、事業を営む個人においても同様となります。

(法基通9−7−15の4、所基通37−9の6)

法人税関係
(5) 取引先に対する災害見舞金等
 法人が、被災前の取引関係の維持・回復を目的として、取引先の復旧過程においてその取引先に対して行った災害見舞金の支出、事業用資産の供与等のために要した費用は、交際費等に該当しないものとして損金の額に算入されます。

(措通(法)61の4(1) −10の3)

(6) 取引先に対する売掛金等の免除等
 法人が、災害を受けた取引先の復旧過程において、復旧支援を目的として売掛金、貸付金等の債権を免除する場合には、その免除することによる損失は寄附金又は交際費等以外の費用として損金の額に算入されます。
また、既契約のリース料、貸付利息、割賦代金の減免を行う場合及び災害発生後の取引につき従前の取引条件を変更する場合も、同様に取り扱われます。

 (法基通9−4−6の2、措通(法)61の4(1) −10の2)

(7) 取引先に対する低利又は無利息による融資
 法人が、災害を受けた取引先の復旧過程において、復旧支援を目的として低利又は無利息による融資を行った場合における通常収受すべき利息と実際に収受している利息との差額は、寄附金に該当しないものとされます。

(法基通9−4−6の3)

(8) 自社製品等の被災者に対する提供
 法人が、不特定又は多数の被災者を救援するために緊急に行う自社製品等の提供に要する費用は、寄附金又は交際費等に該当しないもの(広告宣伝費に準ずるもの)として損金の額に算入されます。

(法基通9−4−6の4、措通(法)61の4(1) −10の4)

(9) 災害による損失金の繰越し
 法人の各事業年度開始の日前7年以内に開始した事業年度において生じた欠損金額のうち、棚卸資産、固定資産等について災害により生じた損失に係るもの(災害損失欠損金額)がある場合には、その事業年度が青色申告書を提出しなかった事業年度であっても、その災害損失欠損金額に相当する金額は、その各事業年度において損金の額に算入されます。

(法人税法第58条第1項)

所得税関係
(10) 個人が支払を受ける災害見舞金
 個人が支払を受ける災害見舞金で、その金額がその受贈者の社会的地位、贈与者との関係等に照らし社会通念上相当と認められるものについては、課税しないものとされています。

(所基通9−23)

(11) 低利又は無利息により生活資金の貸付けを受けた場合の経済的利益
 災害により臨時的に多額な生活資金を要することとなった役員又は使用人が、使用者からその資金に充てるために低利又は無利息で貸付けを受けた場合に、その返済に要する期間として合理的と認められる期間内に受ける利息相当額の経済的利益は、課税しなくて差し支えないこととされています。

(所基通36−28(1) )

(12) 被災事業用資産の損失の繰越し
 事業を営む個人のその年の前年以前3年内の各年において生じた純損失の金額のうち、棚卸資産、固定資産等について災害により生じた損失に係るもの(被災事業用資産の損失の金額)がある場合には、その損失の生じた年分が青色申告書を提出しなかった年分であっても、その被災事業用資産の損失の金額に相当する金額は、その年分の総所得金額等の計算上控除することとされています。

(所得税法第70条第2項)

相続・贈与税関係
(13) 農地等に係る納税猶予の特例の継続適用
 相続税又は贈与税における「農地等に係る納税猶予の特例」の適用を受けている農地等が、農業に使用されなくなった場合には、納税が猶予されていた一定の税額を納付しなければならないこととされています。
しかし、その農地等が、例えば建築資材の置き場に使用されるなど、災害のためにやむを得ず一時的に農業に使用されなくなった場合には、その土地は農業に使用しているものとして特例の適用が継続されます。

(措通(相)70の4−12、70の6−13の3)

印紙税関係
(14) 災害義援金の受取書
 新聞社、放送局等が、災害援助を目的として一般から広く義援金を募集する場合、災害義援金の受領事実を証明するために作成する受取書は、課税しないことに取り扱われます。
なお、金融機関が災害義援金の振込依頼を窓口等で受け付けた際に作成する受取書で次のいずれにも該当するものについても同様に取り扱われます。
 /狭手数料が無料であること
 ⊃狭先が広く一般に災害義援金を募っている団体等であること
 災害義援金の振込金受取書であることがその文書上明らかにされていること

(印基通別表第1第17号文書33)

自動車重量税関係
(15) 被災自動車に係る自動車重量税の還付
 自動車の販売業者又は自動車分解整備事業者が、自動車の使用者のために自動車検査証(車検証)の交付等又は車両番号の指定を受ける目的で保管している自動車のうち、自動車重量税を納付して車検証の交付等又は車両番号の指定を受けた後、被災により走行の用に供されることなく使用が廃止されたものについては、納付した自動車重量税の還付を受けることができます。
なお、既に走行の用に供していた自動車については、使用済自動車の再資源化等に関する法律(自動車リサイクル法)等に基づき適正に解体された場合には、還付される制度があります。

(災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律第8条、租税特別措置法第90条の13)

(注) カッコ内の略語は、次のとおりです。

法基通………法人税基本通達
所基通………所得税基本通達
印基通………印紙税法基本通達
措通(法)……租税特別措置法関係通達(法人税編)
措通(相)……租税特別措置法(相続税法の特例関係)の取扱いについて

(国税庁HPより)