トピックス|仙台第一会計・佐々木泰斗税理士事務所(宮城県仙台市)

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2012.04.11 今年の新入社員 「奇跡の一本松」型 困難な就職活動に「頑張り」と評価

今年2012年の新入社員たちは晴れて入社式に臨んでいるが、昨年3月11日の東日本大震災に思いが及んで、心中には安堵と苦難が去来していることだろう。ちょうど就職活動が本格化しはじめた時期で、その道のりは凹凸やイバラではなかっただろうか。低迷する内定率、被災地外でも計画停電や交通、通信の混乱、被災による突発的な採用中止もあった。あれからほぼ1年が経過した本年2月1日時点での大卒予定者内定率は80.5%(厚生労働省、文部科学省調べ)。昨年同時期より3.1ポイント上昇したが、過去3番目の低さである。
このような背景があったからか、日本生産性本部の恒例の「新入社員タイプ命名」は「困難な就職活動と厳しい就職戦線を乗り越えてきた若者たちの頑張りが見られた。これからも想定外に直面することもあろうが、それを乗り越えていくことに期待したい」とエールを贈った。
これまでのネーミングには時折、どこか新人を突き放すような皮肉な分析もあったが、今年は、まさに新人にふさわしい「奇跡の一本松」型ですんなりと落ちついた。「奇跡の一本松」とは、いうまでもなく岩手県陸前高田市の松原海岸に1本だけ残った、樹齢200年を超す老木のことである。選者は、「まだ未知数だが、先輩の胸を借りる(接木)などしながらその個性や能力(種子や穂)を育てて行けば、やがてはどんな部署でもやっていける(移植)だろうし、他の仲間とつながって大きく育っていく(成木)だろう」と励ました。


2012.04.06 創業160年だからこそ“攻める” マルコメ、市場創出に若手の発想

都内の商店街の昼時、屋台風のワンボックスカーが止まった。マルコメ(本社・長野市)が今年1月に導入したキッチンカー「マルコメ号」だ。車には主婦や会社員らが次々立ち寄る。
買うのは1杯100円のみそ汁。これが、みそ製造最大手のマルコメが新たな市場を創出した業績好調のけん引車だ。創業160年の老舗が、潜在需要を掘り起こすため取ったマーケティング手法は、若手中心に基本である「消費者に一歩近づく」戦術だった。
具体的に08年、東京支社にマーケティング部を設置、消費者が使いたい、新しい商品を提案しようという気分がより高まり、みそのヘビーユーザーである女性の目線、消費者の目線での商品開発が実際に進み始めた
今、健康食品として脚光を浴びる糀(こうじ)にマルコメも3月、この素材を使う商品群を「プラス糀」シリーズとして商品化した。発売前から注文が殺到したというジャムのほか、ディップソースやスープ類の受注も好調という。また、昨年は家庭用の「液みそ」、オフィス用みそ汁サーバー「椀(わん)ショット」などのヒットを連発している。
マルコメの業績は08年3月期まではジリ貧だったが、その原因は製造偏重で販売軽視にあった。2011年3月期の単独売上高は314億円で増収増益の基調にある。もともと同社はTVCMではマルコメ君が有名で、広告の分野でも中小企業の域を超えた斬新さが目に付く老舗だ。


2012.04.06 平成24年度税制改正関連法が成立 中小企業投資促進税制の見直し等

平成24年度税制改正関連法が3月30日に成立した。中小企業税制では、まず、中小企業投資促進税制の適用期限が平成25年度末まで2年延長された。中小企業者等が一定の設備投資やIT投資等を行った場合に、税額控除(7%)または特別償却(30%)の選択適用が認められるが、品質向上等につながる設備投資を促進するため、設備振動試験機などの試験機器を対象に加えられた。
中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例についても、適用期限が平成25年度末まで2年延長された。中小企業者のみに認められた同特例は、30万円未満の減価償却資産を取得した場合に、合計300万円を限度として、全額損金算入(即時償却)が認められる。
交際費等の課税の特例も平成25年度末まで2年間延長された。法人が支出した交際費は租税特別措置により、原則として損金不算入とされているが、中小企業については、定額控除限度額(600万円)まで、交際費支出の90%相当額の損金算入が認められている。
研究開発促進税制も平成25年度末まで適用期限が2年延長された。時限措置である増加型(試験研究費の増加額×5%)と高水準型(売上高の10%を超える試験研究費の額×控除率)の選択(法人税額の10%を限度)に加え、総額型(試験研究費の総額×8〜10%(中小企業及び産学官連携は一律12%)(法人税額の20%を限度)が控除できる。控除限度額を超過した場合、超過部分は、翌年度まで繰越しできる。


2012.03.29 10年度の赤字法人割合は過去最高 寄附金支出も過去最高の6900億円

国税庁がまとめた「2010年度分税務統計から見た法人企業の実態調査」結果によると、2010年度分の法人数は258万6882社で、このうち、連結親法人は890社、連結子法人は6528社だった。連結子法人を除いた258万354社のうち、赤字法人は187万7801社で、赤字法人割合は72.8%と、1951年分の調査開始以来過去最高の割合となった前年度と同率となった。
2010年度分の営業収入金額は、前年度に比べ2.2%増の1353兆1278億円、黒字法人の営業収入金額も同1.8%増の754兆8459億円でともに3年ぶりの増加、所得金額も同7.0%増の32兆4351億円で4年ぶりに前年を上回った。赤字法人割合は過去最高だったものの、順調に景気回復を図っている企業との二極化がうかがえる。一方、2011年3月までの1年間に全国の企業が取引先の接待などに使った交際費は、前年度に比べ▲2.1%の2兆9360億円と、4年連続で減少し、過去最高だった1992年分の6兆2078億円に比べほぼ半減した。
また、企業が支出した寄附金の額は6957億円で、前年度比27.3%の大幅増となり調査開始以降で最高額を記録している。これは、昨年3月に発生した東日本大震災に伴う国や地方自治体、日本赤十字社などへの「指定寄附金」が2459億円と同42.5%も大幅に増加したことが影響しているが、この調査には大震災発生月の20日弱までしか含まれておらず、来年発表の2011年度分ではさらに大幅な増加が予想される。


2012.03.29 2000年以降も家計貯蓄率伸び悩み 高齢化と所得減だけが原因ではない

日本人の家計貯蓄率が1970年代の20%の水準をピークに長期間低下・横ばい傾向なのは、なぜだろうか。2010 年には2.5%まで下がってしまった。2000年以降はデフレと不景気で、多くはお小遣い(可処分所得)を減らした。
現在も経済状況はデフレ下にあるが、いっこうにデフレ脱却の様子が見えてこない。さらに消費税アップが視野に入ると、消費は減少となり貯蓄奨励へと針が振れるはずだ。総合的には社会給付や税・社会負担など「税・社会保障一体改革」政策が貯蓄増減に影響を与える度合いが強い。
家計貯蓄率の低下傾向の要因として、総務省や内閣府、多くの調査機関も高齢化を上げる。その趣旨は「60歳代以上の高齢者世帯の増加は家計貯蓄率の低下に大きく響き、特に高齢者の無職世帯が増加していることも大きい。これら高齢無職世帯は公的年金給付水準の低下などで、貯蓄を取り崩し支出を賄っている」という。
しかし家計貯蓄率は景気変動による影響を受けるが、2000〜01年代の家計貯蓄率の急低下は所得の大幅減少が主因である。もっとも2000 年代以降を見ると可処分所得低下や消費支出があまり減少しなかったため目立たない。
政府は消費税アップに躍起になっているが、国民は所得増=労働生産性向上に懸け一途に働くしか手立てがないのである。国の対策は中途半端で、定年延長とはいえ失業率は高止まり、加えて大震災…景気のいい復興や回復の話は見えてこない。