トピックス|仙台第一会計・佐々木泰斗税理士事務所(宮城県仙台市)

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2012.11.30 法人調査の4割は無所得申告法人 赤字法人の約6千件が黒字に転換

今年6月までの1年間(2011事務年度)における法人の黒字申告割合は25.9%と4年ぶりに増加したが、低水準が続いており7割強の法人が赤字だ。このような状況に便乗して実際は黒字なのに赤字を装う企業が後を絶たない。
2011事務年度中に法人税の実地調査をした12万9件のうち4割強にあたる5万5千件は無所得申告法人の調査に充てられ、うち1割強の約6千社が実際は黒字だったことが、国税庁のまとめで判明した。
調査結果によると、実地調査した5万5千件のうち約7割にあたる3万8千件から総額6104億円にのぼる申告漏れ所得金額を見つけ、加算税額70億円を含む356億円の税額を追徴した。調査1件あたりの申告漏れ所得は1103万円となる。また、実施調査したうちの22.9%の1万3千件は仮装・隠ぺいなど故意に所得をごまかしており、その不正脱漏所得金額総額は1503億円にのぼった。不正申告1件当たりの不正脱漏所得は1184万円。
2011事務年度の無所得申告法人調査は、前年度に比べ6.0%増の実地調査を行い、申告漏れ件数は4.0%増、不正計算のあった件数は1.1%増となった。この結果、黒字となった法人が約6千社あったわけだが、調査で把握された1件あたりの申告漏れ所得1103万円は、前年度から12.7%減少したものの、法人全体の平均914万円を大幅に上回る。ここに、赤字の仮装などの観点から、無所得法人に対する調査を重点的に実施する背景がある。


2012.11.30 8年後には女性管理職30%目標 EU、OECDは日本の労働市場に不満

今後深刻な人口減少が予想される中、活力ある社会を実現するためには女性の活躍を推進することと高齢者の定年延長が鍵となる。最近、EU欧州委員会がEU加盟国の上場企業に対し、2020年までに非常勤役員の4割を女性が占めるよう義務付ける法案をまとめ提示したという。
もう一つは経済協力開発機構(OECD)が年金に関する報告書を公表した。各国政府は年金システムを持続可能な制度にするため、平均寿命の延びに合わせ、年金支給年齢を遅らせる必要があると主張。このため支給開始年齢を67歳以上に引き上げたり、計画中の国がOECD加盟国の約4割に当たる13カ国あると分析した。
OECDの動きには日本は負い目がある。日本の女性管理職比率は世界的に見ても非常に低いことが悪評で、それが男女間の賃金水準の違いの主因である。日本政府は2020年までに女性管理職比率目標を30%に置き、達成されると賃金水準差は世界平均並みとなるが、これは疑問だ。
対策として女性の管理職登用のためには、長時間労働の是正や新卒採用偏重主義、非正規と正規の間の格差縮小といった日本の労働市場が抱える根本的な問題に取り組むことが重要であるというが、正論であっても実行力は無力だ。  
一方、日本は年金支給年齢を67歳以上に引き上げる国に日本は入っていない。OECDは「子供や孫が適切な年金制度を享受するには、大胆な行動が求められる」と主張している。


2012.11.21 法人の申告漏れ総額は1兆円強 「バー」が10年連続ワースト1位

国税庁が発表した今年6月までの1年間(2011事務年度)における法人税調査事績によると、不正計算が想定されるなど調査必要度の高い12万9千法人を実地調査した結果、うち71%にあたる9万2千件から前年度に比べ6.4%減の総額1兆1749億円の申告漏れを見つけた。加算税額336億円を含む2175億円を追徴。1件あたりの申告漏れは914万円となる。申告漏れ所得金額総額及び追徴税額は26年ぶりの低水準となった。
また、調査した19.6%(不正発見割合)にあたる2万5千件が故意に所得を仮装・隠ぺいするなどの不正を行っており、その不正脱漏所得は3052億円。1件あたりの不正脱漏所得は1212万円となる。
不正を業種別(調査件数350件以上)にみると、不正発見割合の高い10業種では、「バー・クラブ」が52.6%で10年連続のワースト1位となった。「バー・クラブ」は、近年25年間で24回1位(唯一2001年度がワースト2位)という不名誉な記録を持つワースト業種の常連。以下、「廃棄物処理」(33.1%)、「パチンコ」(31.9%)、「自動車修理」(31.0%)と続く。
一方、1件あたりの不正脱漏所得金額が大きい10業種では、1位は「パチンコ」の4247万円で2年連続のトップ、以下、「その他の娯楽」(2695万円)、「医薬品」(2586万円)、「水運」(2583万円)、「鉄鋼製造」(2516万円)と続き、第6位に、不正発見割合でワースト1位の「バー・クラブ」が2155万円で登場した。


2012.11.21 通信販売で全国の接骨院市場開拓 柔軟にニーズに対応、シェア60%

W・ディズニーは生前、数多くのマーケティング語録を残している。中でも珠玉は「ディズニーランドに完成はない、お客様の欲望に際限はないし、変化に対応しなければならない」というもので、今も陳腐化することはない。
コルセット、サポーターなどの製造販売を手掛けるダイヤ工業(岡山市)は昭和38年設立。ミシンで女性用バッグなどを作っていたが、取引先の倒産で行き詰る。これが「下請けからメーカー志向へ」と発想転換する契機となった。 間もなく腰痛用の牽引器で急成長している会社から声がかかる。知人は「幅が広くて固い」コルセットを使っていた。この幅を狭くすると好評だった。これでコルセット製造に特化する方向を決めたが販路が広がらない。病院は敷居が高く、薬局は取引条件が合わないのだ。
そんな時、接骨院の先生から「既成品では患者の体型や症状に応じて自由に商品が選べず、治療効果が上がらない」と聞いた。これでニッチな市場である接骨院に販路を絞ることにし、最初はイラストを手書きで描いたハガキを送る「手作りの通販」から始めた。
全国に接骨院は約4万箇所、同社の通信販売による取引先はその6割強に及ぶ。製品は接骨院の先生を通じて患者に渡す、いわゆるB TO Bで接骨院の千差万別のニーズに丁寧に応えて成長、平成10年からは毎年新卒採用を開始、平均年齢は現在28.5歳と、さらに完成をめざす。


2012.11.07 所得税調査で申告漏れ9592億円 申告漏れワースト業はキャバレー

国税庁がこのほど発表した2011事務年度(11.7〜12.6)に実施した個人事業者等に対する所得税調査状況によると、同事務年度の調査件数は、前事務年度が東日本大震災への対応に事務量を投下していたこともあり2.5%増加の77万4千件で、このうち48万7千件(前年度比6.7%増)から前年とほぼ同額の9592億円の申告漏れ所得金額を把握、加算税を含め1162億円(同6.2%減)を追徴している。
調査のうち、文書や電話等による来署案内をして指導を行う「簡易な接触」を除く申告漏れが想定される者に行われる実地調査をみると、高額・悪質な不正が見込まれるものを対象とした「一般調査」及び多額な脱漏が見込まれる者を対象に10日以上をかけて深度ある調査を行う「特別調査」は合計で5万7861件(同1.0%増)、申告漏れ所得等の把握を2〜3日間で行う「着眼調査」が4万829件(同9.1%増)行われている。
また、特別調査では4万9568件から4867億円、着眼調査では2万8405件から1015億円の申告漏れ所得金額を把握し、加算税を含めそれぞれ830億円、63億円を追徴している。
1件あたりの申告漏れ所得高額業種をみると、キャバレー(申告漏れ額2896万円)、風俗業(同2135万円)、情報サービス(1425万円)がワースト3を占めている。特にキャバレーは、直近の申告漏れ割合でも81.5%と他業種に比べ高く、調査した5件に4件で申告漏れが把握されたことになる。