トピックス|仙台第一会計・佐々木泰斗税理士事務所(宮城県仙台市)

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2013.11.08 拡充される所得拡大促進税制に注目 2013年度にさかのぼって適用可能

10月1日に公表された民間投資活性化等のための税制改正大綱には、雇用と賃上げの後押しのため、2013年度税制改正で創設されたばかりの所得拡大促進税制が、適用期限が2018年3月末まで2年間延長された上、早くも拡充されることになり、企業の注目を集めている。
現行の同税制は、一定の要件を満たし給与等支給総額を増加させた場合、支給増加額の10%の税額控除(法人税額の10%、中小企業者等は20%が限度)ができる制度だ。要件は、(1)基準年度と比較して国内雇用者の給与等総支給額が5%以上増加、(2)給与等総支給額が前事業年度以上であること、(3)平均給与等総支給額が前事業年度以上であること、の3つ。
今回の見直しでは、まず(1)の給与等支給増加率が、現行の「5%以上」から「2013〜2014年度は2%以上、2015年度は3%以上、2016〜2017年度は5%以上」に緩和される。また、すでに2013年度決算を終了しており、給与等支給増加率の要件が現行の5%に満たなかった企業についても、2%を満たしていれば、2013年度当初にさかのぼって適用し、2014年度の税額控除に上乗せできることになる。
さらに、(3)に関しては、現在は相対的に高賃金の団塊世代の高齢者の退職と低賃金の若年層の採用が平均給与を減少させるため、比較対象を「国内雇用者に対する給与」から「継続雇用者に対する給与」に見直される。つまり、新制度では、退職者や再雇用者、新卒採用者を除いた継続雇用者だけで比較できることになる。


2013.10.09 株主優待制度導入 過去最高1085社に 来年1月の少額投資非課税制度にらみ

野村IRの発表によると、自社製品や割引券など株主配分の手段の一つとして提供する株主優待制度を導入する上場企業が、8月末現在で過去最高の1085社となり、2008年10月の 1067社を上回った。
同社によると、今年に入って上場企業や不動産投資信託(REIT)で株式優待を新設したのは 57社だった。これは8か月間で昨年1年間の新設社数(56社)を上回った。今年新設の主な企業は、DeNA、LIXIL、デリカフーズ、日本製紙、フィスコ、など。
この現象は「来年1月に少額投資非課税制度(NISA)がはじまるので、制度の新設や拡充をして、より多くの個人株主づくりにつなげたいとの狙いではないか」と分析する。もう一つ、景気回復を予感させる現象に、未上場企業が新規上場する「新規株式公開」(IPO)が活況だという。今年に入ってIPOを実施した28社の「初値」は、株式の売り出しなどの基準である「公開価格」をすべて上回った。「リーマン・ショックよさらば」、「アベノミクス」を追い風にしたい企業人に投資家も「相乗り状態」。
ユニークな株主優待が目立っている。ソフトバンクは携帯電話の基本使用料を6か月間無料、ミズノは大阪マラソン参加権など。とはいえ今も昔も企業側は「長期保有の株主優遇」が本音。キューピー、コムテック、サコスなど「3年以上保有」への変更も進んでいる。


2013.10.09 来年4月に消費税8%引上げ決定 投資活性化へ税制改正大綱を公表

政府は10月1日の閣議において、来年4月の消費税率8%への引上げを決定するとともに、消費増税による景気への影響を緩和するため、約1兆円規模の減税となる民間投資活性化等のための税制改正大綱を発表した。
注目されていた復興特別法人税の1年前倒し廃止は12月中に結論を得る方針のほか、消費増税に伴う低所得者向けの現金給付や住宅購入者向けの現金給付は、5兆円規模の経済対策の中で手当てされる。
約1兆円規模の前倒しの税制改正は、(1)企業が2015年度末までに、先端設備等を導入した場合、即時償却か5%の税額控除を認める生産性向上設備投資促進税制の創設、(2)企業が給与総額を2%(現行5%)増やした場合、増加分の10%を税額控除する所得拡大促進税制の要件緩和、(3)中小企業投資促進税制について、160万円以上の機械への投資時に税額控除する対象企業を、資本金3千万円以下から1億円以下に拡大する、(4)研究開発税制について、研究開発費の増加分に応じた税額控除で、控除率を5%から最大30%に引き上げる、などが盛り込まれている。
投資促進税制は、控除率は2015年度末までは5%だが、それ以降2016年度末までは4%となり、企業に早期の投資を促す。所得拡大促進税制も、適用条件を、2013〜14年度は「2%以上」、2015年度は「3%以上」、2017年度までは「5%以上」とするなど、早期の適用が有利となる。


2013.10.02 ふるさと納税、ほとんどが現金納付 約5割の地方団体が特産品等送付

「ふるさと納税」は創設から5年が経過したが、総務省が47都道府県及び1742市区町村を対象に実施した「ふるさと納税に関する調査」結果によると、寄附金の収納方法については、「現金」、「専用口座への振込み」を採用している都道府県は約7割、市区町村は約8割、「現金書留」は都道府県が約5割、市区町村が約6割であるのに対し、「クレジットカード」導入の都道府県は約8割あるが、市区町村では6%と1割に満たず、「ページー」、「コンビニ納付」を導入している地方団体は少なかった。
寄附金の申告に係る事務負担軽減の取組みでは、「寄附者へ控除に必要な手続きを記載した文書を配布等により周知」を実施している都道府県が約6割、市区町村が約5割、また、「寄附者へ記入済みの寄附金税額控除申告書の送付」を実施している地方団体も2割弱あった。
ふるさと寄附金の使途については、充当事業を決めている地方団体は約9割だったが、これらの地方団体のうち、寄附の募集に当たり、約8割の地方団体が「充当事業を示し、寄附者が使途を選択できるようにしている」と回答。また、都道府県の約7割、市区町村の5割が、寄附金の使途を事後的に公表している。
寄附者との関係づくりのための取組みとしては、「お礼状、感謝状等の送付」との回答が約9割で最も多かったが、次いで「特産品等を送付」している地方団体が約5割あった。
特産品を送付することについては、「特に問題がない」との回答が5割程度で最も多い。


2013.10.02 ビッグデータ効果、年7兆7700億円 データ活用の「分析競争優位」獲得

最近「ビッグデータ」という言葉をよく耳にするが、企業経営にどんな効果をもたらすのか9月公表の2013年版の情報通信白書(総務省)に現在〜将来の答えがあった。
経済効果は、個人の購買履歴などの膨大な情報(ビッグデータ)をフル活用した場合、年間7兆7700億円が見込めると試算した。この数字は小売業、製造業、農業、インフラの4分野の合計額で、販売拡大やコスト削減、渋滞解消などにつながるというのだから「ビッグ」だ。
小売業では、購買履歴の分析で販売促進や発注の最適化が可能になり、1兆1500億円の経済効果を見込む。4千億円の効果を見込む農業では、栽培や土壌データインフラ関連では、カーナビなどのデータを活用することで渋滞減少が燃費向上に寄与し1兆4300億円の効果を見込む。製造業では業務用機械の故障の減少などにより、4兆7900億円の経済効果があると試算した。
この他、カード不正利用検知、スポーツ選手活用事例など分析競争優位を獲得している企業の導入事例は多い。医薬品開発に役立てたい製薬会社は、個人情報の問題はあるが、調剤薬局の患者情報に関心を寄せている。
ビッグデータ分析は、企業などが売れ筋分析や新製品開発に役立てる有力な経営手段として積極的な活用がさらに進むだろう。
分析で最適な肥料や農薬量を機械的に計算できるようになると予想。