トピックス|仙台第一会計・佐々木泰斗税理士事務所(宮城県仙台市)

トピックス

2014.04.17 新事業へ挑戦、グレーゾーン解消制度 健康寿命延伸産業で役所が進出手助け

高齢者や要介護者が人口構成に大きな比重を占めるようになると、関係省庁もかつてのように「縦割り行政」では限界をきたす。医療・介護が厚労省、介護・ロボット機器が経産省、介護食が農水省、社会福祉が文科省など、専門が重なる「学際」現象が起こる。特に厚労省と経産省は最近、健康寿命延伸産業と銘打って、この両省に関心の高い事業者ニーズに対して、基本的な法令解釈や留意事項をガイドラインとしてまとめ、事業者の手助けを行うことになった。これがグレーゾーン解消制度である。この用語は法令に定めた法律用語ではなく通称とされる。役所が新分野開拓に民間へ便宜を図ってくれるのは歓迎だ。
この制度はあらゆる分野の事業が対象だが、特に健康寿命延伸産業は専門的、複雑で関連する法令が多く、企業間では新規参入がしづらいとの不満があった。そこで進出を試みる事業者が、規制当局又は利害関係者とのトラブルリスクを未然に回避することを目的に生まれた。
もう一つ、グレーゾーン解消制度を補完する「企業実証特例制度」がある。「2つは姉妹のような制度」と政府はみている。グレーゾーン解消制度を利用したが規制に該当し意図していた事業活動ができなくなった場合、企業実証特例制度の「規制の特例」に挑戦できる提案制度だ。
アベノミクスのチャレンジ精神を追い風に健
寿命延伸産業は、今が好機到来といえる。


2014.04.17 急速に導入が進んでいるペイジー  導入自治体は21都府県、40市区町

税の徴収率向上は地方自治体の尽きない悩み。窓口納付のみならず、口座振替、コンビニ納税、eL−TAXと納税手段の多様化に努めてきたが、近年、急速に導入が進んでいるのが「Pay−Easy(ペイジー)」だ。自治体だけでなく、国や民間企業でも利用が進んでいる。
ペイジーは現金を用意する必要がなく、役所や金融機関に出向かずに、近くにコンビニがなくとも、自宅等から手続きできるのが一番のメリット。窓口とは異なり、第三者に税額を知られる心配もない。
公金取扱サービスがスタートした2004年1月からの10年間で、自治体の導入団体は東京都等21都府県、千葉市・横浜市など9政令市を含む40市区町に広がり、取扱金融機関も都市銀行・地方銀行をほぼ網羅するまでになった。ペイジーの運営・普及にあたる日本マルチペイメント推進協議会・同運営機構によれば、今年度の自治体の公金取扱件数は年間1200万件(対前年度比117%)、取扱金額は1兆4000億円(同110%)になる見込みという。
また、取扱いできる税目や料金は自治体によって異なるが、自動車税・事業税などの府県税、住民税・固定資産税・軽自動車税などの市町村税をはじめ、使用料・手数料、国民健康保険料など幅広いことが特徴だ。役所から届いた納付書にペイジーマークがあればこのシステムを利用できるが、領収書が出ないことが難点。領収書がほしい場合は他の納税手段を利用する必要がある。


2014.04.04 小規模企業支援で初の基本法 制定 5〜20人以下の企業334万社対象に

政府は3月初めに「小規模企業振興基本法案」を閣議決定したが、中小企業(約385万社)のうち、約9割を占める334万社の小規模企業のための基本法制定は初めて。これは昨年6月に策定した成長戦略路線の一環で、2020年までに黒字の中小企業、小規模企業を倍増させる計画だ。今秋までに5年間の基本計画を策定する。
商業・サービス業では従業員5人以下、製造業、建設業などでは同20人以下の企業が対象。小規模企業を、地域の雇用や生活を支える担い手として位置づけ、販路拡大や新規事業の持続的な発展を支えることを目指す。
小規模企業の課題は、売上げ減少、資金・人材不足による廃業の増加・開業の停滞、地域経済の活力低下などがあげられ、企業数はこの10年間で約2割減少している。このような課題に対し、国の基本的施策は’箴紊欧琉飮・拡大をめざす小規模企業のビジネスモデル再構築、⊂規模企業に必要な人材の育成および確保、小規模企業が地域経済の活性化に貢献する事業の推進などを定めた。さらに小規模企業が補助金などを申請する際、手続きが煩雑などの批判に対し負担軽減を盛り込んだ。この法案は、昨年同様、小規模事業者に焦点をあてた中小企業政策の再構築がテーマだ。今回、商工会・商工会議所による小規模支援法改正案も決まった。これに信金など地元金融機関、税理士会などとの連携も必須だろう。


2014.04.04 推計課税を相続税にも拡大する動き  国税庁が3年越しで要望も実現せず

税務調査は、納税者が申告した所得金額が正しいかどうかを、総勘定元帳や補助簿、各種原始記録と照合し検討を行うことが大原則だが、帳簿の記載の不備や原始書類の保存状況が極めて悪いなどの理由から、納税者の資料では所得金額の検討ができないときは、納税者の生活状況や財産債務の増減、収支の状況、生産量、従業員数、同業他社との比較といった客観的な資料情報から所得金額を推計し、金額を決定する「推計課税」ができる。
現在この推計課税が認められるのは法人税と所得税のみだが、これを相続税にも広げようという動きが国税庁にある。国税庁が独自の意見書として財務省に提出した内容は、「相続開始以前の一定期間中に、被相続人の財産を処分または被相続人が債務を負担したもので、その使途が客観的に明白でなく、かつ、その合計額が一定金額以上となる場合は、これを相続人が相続したものと推定し、相続税の課税価格に算入する制度を創設する」というもの。
相続税の推計課税は、国税庁が2012年から3年越しで要望しているというが、3月20日に成立した2014年度税制改正法にも盛り込まれていなかった。しかし、2013年度税制改正において税率構造の見直しや基礎控除の引下げが行われるなど相続税への課税強化路線にあるなか、国税庁が簡単に諦めるとは考えにくく、2015年度税制改正でさらに強気の要望を載せてくる可能性は高い。今後の動きに注目しておく必要がある。


2014.03.27 “経済の好循環に果たす役割を担う”   春闘総括 超大幅増ベア「王将」

今年の春闘は6年ぶりのベア(ベースアップ)企業が続出した。自動車や電機などの大手企業では、三菱自動車が平均で2000円のベアで実に14年ぶり。日産は満額回答。自動車業界は円安などで業績が回復し、おおむね高い水準が目立った。電機業界は主要6社がベアに相当する賃上げとして月額2000円を回答。鉄鋼や重工でも2年間の合計で月額平均2000円のアップとなった。今季は異例づくめのベアといえよう。非製造業では、流通業界が消費税率引き上げの業績への影響が懸念されるなどの理由で慎重だったが、ローソンやファミリーマートなど流通小売は満額回答が目立った。上場企業が、アベノミクスの「経済の好循環にいかに貢献するか」の協力要請に対して、経済界は、海外メーカーとの競争激化、コスト抑制が重要な経営課題の中、「経済の好循環に果たす役割を担う」として、ベアを決断したという。時の政権に誘導される形で昇給に応じるのも異例。
一方、今春闘の話題は「餃子の王将」を運営する王将フードサービスの超大幅ベア回答だ。前社長の横死にもめげず、ベア 10000円、 定期昇給7008円と、労組側の要求額の4倍にあたる超大幅なベア回答を行なった。これは月例給の引き上げが、社員一人あたり17008円となった! 王将は、外食中華の最大手の矜持を誇示するように、ベアや業務拡大、新卒採用増などを内外に示すイメージ戦略の意図もあろうが勇断に変わりはない。