トピックス|仙台第一会計・佐々木泰斗税理士事務所(宮城県仙台市)

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2015.07.30 政府・与党に「遺言控除」新設案が浮上 遺産相続をめぐるトラブル防止等が狙い

政府・与党が、遺言に基づいた相続について相続税を軽減する方向で検討を進めている。自民党の「家族の絆を守る特命委員会」は、有効な遺言に基づいて相続が行われた場合に、従来からある基礎控除に上乗せする形で一定額を控除する「遺言控除」を新設する方針を固めた。
気になる控除額は「数百万円」の規模で検討される見込み。遺言による遺産分割を促し、遺産相続をめぐるトラブルを防止、若い世代へのスムーズな資産移転を図る狙いがある。
 相続税は、遺産総額から基礎控除を差し引き、残額に税率を掛けて計算する仕組み。基礎控除額は、昨年末まで「5千万円+法定相続人数×1千万円」だったが、今年1月から「3千万円+法定相続人数×600万円」に引き下げられている。
この基礎控除の大幅な引下げにより、これまで相続税とは無縁だった中間層も取り込まれることになった。法定相続人が1人のケースでは、遺産総額が3600万円を超えると相続税の課税対象となる。昨年末までは「6千万円超」だったため、相続税がグッと身近になった感がある。
新たに相続税の対象となった層は、相続対策に対する十分な備えがないケースが多く、遺産分割などをめぐるトラブル増加も懸念されることから、新控除の創設で遺言促進による円滑な資産移転を促したい考えだ。自民党は、党税制調査会に提言して早ければ2017年度税制改正での導入を目指す考えだ。


2015.07.23 2014年度物納申請は5年連続の減少 ピーク時1992年度の0.9%まで減少

国税庁がまとめた2014年度相続税の物納申請状況等によると、今年3月までの1年間の物納申請件数は209件で前年度比28.1%減となったが、金額では大口案件があったため同262.0%増の286億円と大幅増加。件数は5年連続の減少、金額は5年ぶりの増加となった。
 物納申請件数は、バブル崩壊後の1990年度以降、それまで年間400〜500件程度に過ぎなかったものが、バブル期の地価急騰及びその後の地価急落で、路線価が地価を上回る逆転現象が起こり、土地取引の減少から土地を売ろうにも売れず、1990年度に1238件、1991年度に3871件、そして1992年度には1万2千件台まで急増した。
しかしその後は、事前に相続税額を試算して納税準備をするなど相続開始前から納税対策を行う納税者が増えたことなどから、1999年度以降は年々減少。2014年度も5年連続の減少となっており、2014年度の申請件数はピーク時1992年度(1万2778件)のわずか0.9%、金額でも同じくピーク時1992年度(1兆5645億円)の0.2%にまで減少している。
 一方、処理状況をみると、前年度からの処理未済を含め前年度比34.2%減の131件、金額では同306.8%増の301億円を処理した。金額は大口案件があったため。処理の内訳は、全体の7割強の88件が許可されて財務局へ引き渡され、物納財産として不適格として18件が却下、残りの25件は納税者自らが物納申請を取り下げている。


2015.07.23 就活女子向け優良企業ランキング 昭和女子大が進路でお勧め企業公表

今年の就活は経団連の採用選考に関する新指針が始まった一年目だが、中小企業も8月で山場を迎える。景気回復ムードで売り手市場となり、中でも今年は女子学生に注目が集まった。政府の女性社員幹部登用の流れと、各社が営業力の強化や女性の活躍推進をかかげて、女性社員のすそ野拡大を図る。今年は昭和女子大学女性文化研究所の、就活する「女子学生のための優良企業ランキング―第4回(証券・保険・金融業、電気機器業)」の企業情報が、とりわけ人事担当者や大学、学生らに注目を浴びた。同研究所は女性のライフスタイルにわけて調査し「チャレンジ志向」の女子学生にお勧めの証券・保険・金融業では、保険業の明治安田生命保険が1位となった。電気機器業で「出産・育児を越えて就業継続」したい女子学生向けには1位がセイコーエプソン。
「バリバリ仕事がしたい!」女子学生にお勧めの1位は、電気機器業では部長職以上に占める女性比率 が5.0%と業界1位のシスメックス。同大学のようなデータ分析の仕方で、「お勧め」まで踏み込んだ就活情報は他に例がないという。こんなデータが発表されると、「超大手企業ばかり」との羨望が先立つもの。しかし見方を変え人気企業や優良企業の因子とは何か、が分かる。例えば男性育休取得者の有無など細部の評価項目まで含む点に男子学生も注目、企業経営者には努力目標への好例になろう。


2015.07.09 4つの保障準備項目で最重視は? 男性「死亡保障」、女性「医療保障」

平成11年から続いている公益財団法人・生命保険文化センター(東京都)が行う「老後生活のリスク認識に関する調査」は、その年代の様相がでて興味深い。最新のデータで圧倒的に多いのが「老後」「介護」への疑問だ。
「介護」については「介護が必要な人はどのくらい?」(答―561万人)「介護が必要になった主な原因は?」(答―脳血管疾患 約19%)。この他、「誰が介護している?」「介護をする人の介護にかける時間はどのくらい?」(答え―介護度に応じて時間が増える)など、家族などに要支援、要介護のさし迫った事情が、仮になくても関心の高さが表れている。
リスクに備えるための生活設計(万一の場合、病気・ケガ、老後、介護などへの対応)として、4つの保障準備(死亡保障、医療保障、老後保障、介護保障)のなかで、最も力を入れたいと考えているものは、全体では「医療保障」がトップ。ただし性別や年齢により考え方に違いがでている。
性別でみると男性では「死亡保障」が最も高く、以下「医療」「老後」「介護」の順となっている。一方、女性では「医療保障」が最も高く「老後」「介護」「死亡」の順。性・年齢別でみると、男性では20歳代で「医療」、30〜50歳代で「死亡」、60歳代で「老後」と「医療」が最も高い。一方、女性では全ての年代で「医療保障」が最も高い。


2015.07.09 2015年分路線価は7年連続下落も  下落幅は▲0.4%で5年連続の縮小

全国の国税局・税務署において7月1日、相続税や贈与税の土地等の課税評価額の基準となる2015年分の路線価及び評価倍率が公表された。
今年1月1日時点の全国約32万9千地点(継続地点)における標準宅地の前年比の変動率の平均は▲0.4%下落し、7年連続の下落となった。しかし、近年の下落幅の縮小傾向は続いており、2011年分からは3.1%→2.8%→1.8%→0.7%→0.4%と、5年連続で着実に下げ幅は縮小傾向をたどっている。
都道府県別の路線価をみると、標準宅地の評価基準額の対前年変動率の平均値の上昇率が「5%未満」の都道府県は、昨年分の1都1府・6県から1都2府7県に増え、滋賀県、福岡県も横ばいまで回復している。下落率が「5%未満」の都道府県は昨年の38道府県から35道府県に減少し、下落率が「5%以上」の都道府県は昨年に引き続きゼロとなった。ちなみに、東京は+2.1%(前年分+1.8%)、大阪は+0.5%(同+0.3%)。
一方、都道府県庁所在都市の最高路線価が上昇した都市は21都市(昨年18都市)、横ばいは14都市(同8都市)、下落は12都市(同21都市)に減少。このうち上昇率「5%以上」は10都市(同8都市)に、また、上昇率「5%未満」は11都市(同10都市)に増えた。上昇要因には、オリンピックの開催決定やリニア中央新幹線事業の着工による今後の開発への期待、主要ターミナル前の大型商業施設等のオープン、都市再開発などがある。