トピックス|仙台第一会計・佐々木泰斗税理士事務所(宮城県仙台市)

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2016.01.15 3年連続でベースアップが実現か 黒田総裁も個人消費の底上げ望む

春の賃金交渉といえば「春闘」だが、安倍政権になってだいぶ様相が変わってきた。春闘は死語と化した。なぜなら安倍首相に加え日本銀行の黒田総裁まで本来の持ち分を超えて労使に賃上げを迫るような言動が目立つ。今年の連合の新年交歓会に黒田総裁が出席したことをマスコミは「異例」と表現したが、そこまでして政府・日銀はデフレ脱却(2%の物価上昇率目標達成)を賃金上昇=消費行動(個人消費の底上げ)に求めたのだ。
昨年、黒田総裁は経団連の審議委員会で講演した。2%目標の達成後の経済では「企業・家計にとって合理的な行動は、現預金の保有ではなく、投資・消費をすることだ」と指摘した。
これで今年も賃上げムードは盛り上がり、現在、大手企業は軒並み右ならへのスタートラインに立った。というのも大手にとって円安や原油安で企業業績が改善し、15年春闘まで2年連続でベースアップが実現したものの、一方で消費の勢いは鈍いといったジレンマに悩む。
焦点は中小企業まで賃上げムードが波及するかどうかだ。日本商工会議所の三村明夫会頭は3経済団体の新年会で「大企業は、下請けへの値下げ圧力を是正してほしい」と要請。中小企業の賃上げには「業績が回復した大企業が取引先の中小企業への値下げ要請を緩和することが前提になる」と、厳しい要求を突きつけた。


2016.01.15 消費税軽減税率を17年4月から導入  酒類・外食を除く飲食料品に適用

2016年度税制改正大綱には、消費税の軽減税率は消費税率10%引上げ時の「2017年4月1日から導入する」と明記された。併せて、複数税率制度に対応した仕入税額控除の方式として、適格請求書等保存方式(いわゆる「インボイス制度」)を2021年4月1日から導入する。それまでの間については、現行の請求書等保存方式を基本的に維持しつつ、区分経理に対応するための措置を講ずる、とした。
軽減税率の対象となる「軽減対象資産の譲渡等」(仮称)については、(1)飲食料品の譲渡、(2)定期購読契約が締結された新聞の譲渡、で決着。飲食料品とは、「食品表示法に規定する食品(酒税法に規定する酒類を除く)であって、食品衛生法上の飲食店営業、喫茶店営業その他の食事の提供を行う事業を営む事業者が、一定の飲食設備のある場所等において行う食事の提供を除く」と定義した。
つまり、飲食店内で食べる場合を「外食」として定義して軽減税率の対象外となり、テイクアウトや持ち帰り、宅配などは軽減税率の対象となる。
(2)の定期購読契約が締結された新聞とは、一定の題号を用い、政治、経済、社会、文化等に関する一般社会的事実を掲載する週2回以上発行される新聞に限る。
軽減税率制度の適用時期については、2017年4月1日以後に国内において事業者が行う資産の譲渡等及び課税仕入れ並びに保税地域から引き取られる課税貨物について適用する。


2016.01.08 一律支給の就職支度金の税務上の取扱い 「雑所得」として源泉徴収が必要

人手不足に悩む企業が多いなか、採用内定者に就職支度金を支給して人材を確保する企業も少なくないと思われる。
例えば、転職に際し、転職先から支給される就職支度金は、本来、その転職に伴って転居するための引越代などの費用を弁償する性格のものとされている。したがって、そのような性格を有する支度金であれば、その就職者に利益があったとは考えられず、所得税法上も非課税とされる。
しかし、実際には、そのような実費弁償としての考え方ではなく、実際の金額を考慮せずに概算払いや一律いくらといった契約金的な性格のものとして支払われることが多いと思われる。このような性格の支度金は、一時に受け取るものではあるが、労務の対価としての性格もあるため、一時所得にはならず、また、雇用契約を前提として支給されるものなので、所得税基本通達35−1により給与所得ではなく雑所得として取り扱われる。
このような性格の支度金を支払う場合には、「契約金に係る源泉徴収税額」として、1回に支払われる金額が100万円までは支払額の10.21%、100万円を超える場合はその超える部分の金額については20.42%を支払者が支払いの都度、源泉徴収する必要がある。
つまり、就職支度金の税務上の取扱いは、雇用前に支給されているので給与所得ではなく、一時所得でもなく、雑所得になるわけだ。


2016.01.08 民泊ビジネス、旅館業法の運用緩和へ  京王電鉄も参入、東京五輪視野に

2016年も安倍政権の規制緩和政策は一層進むことは確実だ。中でも昨年の流行語にランクインした空き部屋の有料利用の民泊はニュービジネス台頭が明確になってきた。民泊ビジネスは今年から旅館業法の運用緩和で始まる。
政府は「観光立国」を掲げているが、昨年はインバウンド(訪日外国人)の2千万人達成にはわずかに及ばなかった。悩みの種は宿泊施設の整備強化が課題になっていて、5年先の東京五輪ではすでに1万室不足が確実視されている。
昨年後半から政府の国家戦略特区の特例を利した大阪府の「民泊条例可決」を皮切りに、第2号として東京都大田区の条例可決、続いて政府の特区ではないが福岡市も名乗りを上げた。
昨年末には私鉄の京王電鉄が、民泊の予約仲介サイトに出資し、民泊ビジネスに参入すると異業種参入を発表した。同社は、民泊の予約仲介サイト運営会社に10%出資する間接参入だが、今は本格的にノウハウを吸収する段階。
このように民泊ビジネスブームの予感に、民泊関係者はさっそく、民泊許可取得(営業届け出義務化、など)の準備や、その前段階の関係法令の習熟、開業セミナー出席など活動を始めている。建築基準法も関係するだけに法律事務所なども各種相談業務を受け付ける。既存のホテル、旅館も好機ととらえプロの誇りをもって安全と品質を死守したい。


2015.12.25 2016年度与党税制改正大綱を正式決定 法人実効税率は来年度に「20%台」に

自民・公明の両党は12月16日夕、2016年度与党税制改正大綱を正式決定した。柱は、消費税の軽減税率制度の導入のほか、法人実効税率の引下げで、国・地方を通じた法人実効税率(現行32.11%)は、2018年度までの段階的な引下げを明記した。2016年度に29.97%と、目標としていた「20%台」を改革2年目にして実現し、さらに2018年度に29.74%に下げる。2013年度の37%からの下げ幅は7%を超える。
 消費税の軽減税率制度は、対象品目を巡って最後まで紛糾したが、「酒類及び外食を除く食品全般」と定期購読契約の新聞(週2回以上発行)で決着。ただし、必要な財源約1兆円については、2016年度末までに安定的な恒久財源を確保するとして、具体的な議論は先送りした。また、消費税の納税額を正確に把握するインボイス(税額票)は、軽減税率を導入する2017年4月から4年後の2021年4月とし、それまでの間は簡素な方法とする。
 所得税では、(1)一定のスイッチOTC医薬品の年間購入額が1万2千円を超えると、8万8千円を限度に課税所得から控除する医療費控除の特例を創設、(2) 三世代同居の住宅をリフォームした場合、改修費に相当する住宅ローンの年末残高から2%を5年間、税額控除する特例、(3)一定の時期以前に建築された空き家を相続した場合、居住用財産の譲渡所得に3000万円の特別控除を適用、などが盛り込まれている。